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ちいさなサポーター

  • 執筆者の写真: 佐々木 弘
    佐々木 弘
  • 2020年2月17日
  • 読了時間: 3分

更新日:2020年6月9日


こんにちは、佐々木弘です。 当院では毎月第2土曜日にがん患者会を開催していますが、その患者会で今回話題になったのが 小中学生への「がん教育」について。 がん対策基本法(平成18年)の下、文部科学省の主導で進められ、がんを学校教育の場で子どもたちに学んでもらおうという取り組みです。 がんという病気を通して、健康と命の大切さについて学び、自らの健康を適切に管理すること、がんに対する正しい知識とがん患者さんに対する正しい認識をもつよう教育することを目的としています。 外部講師として学校の教壇に立っている患者さんから、がん教育の現状を聞く機会がありました。始まったばかりで現場も手探り状態。まだまだ課題はあるようですが、がんを無闇に怖がったり、誤解や偏見を無くすためにも、子どもたちにがんを知ってもらうことで、家族や周囲の人たちの意識変化にもつながると話していました。 皆で話しているとき、「自分のお母さんが、がんになり、お母さんから、がんを告げられたときどんな気持ちだったの?」とお母さんと一緒に参加しているKさん親子に話が振られました。 (Kさん親子に許可を得て内容を抜粋) お母さん(職業:看護師): 「子どもたちにちゃんと言わなきゃと思っていたんだけど、忙しくて時間が取れなかった。姉妹ふたりを車に乗せているときに、隠していることあるでしょと言われて、車の中で、話しました。2人は号泣してしまって。。。」 Kさん:(娘さん:大学2年生) 「言われた時は中学3年生で、お母さんが死んじゃうって思ったけど、お母さんは頑張っているし、 不安とか言えなかった。中学校の保健室の先生に相談した。」 お母さん: 「えっ、学校の先生に相談してたの。それは初めて聞いたよ。」

「手術の後は、本当に娘が頼りになった。術後シャワーを浴びるときも、体についていたチューブを娘が持ってくれたりして、この子はナースに向いてるって思った。」 5年経ったいま、お母さんは看護師を続け、そして、Kさんも現在、看護大学の2年生です。 「うん、うん」

参加者全員うなづき合いました。 一番身近なサポーターががんのこと、患者さんのことを知っているのはとても頼りになりますね。それは大人ではなく子どもであっても、お互いを支えたり、支えられたり、心を安定させて治療に取り組む大きな力になります。 がんのことをオープンに話し合える関係性が治癒の大きな力になることは様々な研究で報告されています。お互いが思っていることを思いやりを持ちながら交わす。とても大切なことだと改めて感じました。

ご興味のある方は下記HPを。 日本対がん協会 がん教育サイト https://www.jcancer.jp/cancer-education/ がん哲学外来カフェ柿田川 http://gantetsugaku.jugem.jp/


 
 
 

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